ホーム>ラッキープリントスタッフブログ>缶バッジ製造における問題>缶バッジ製作に関する問題
データ入稿用フォーム
テンプレートダウンロード

缶バッジ製作に関する問題

缶バッジ製作に最適なプリンター

 オリジナルグッズ・ノベルティ製品開発において、缶バッチは定番のアイテムとして、脚光を浴びています。中に有名なアニメション作品とのコラボ企画で、爆発的に売れている商品も少なくありません。

 数千個や数万個といった大量生産という前提で、デザインしたデーターを印刷会社にオスセット印刷依頼すれば、もっともきめ細かな印刷・プリント表現ができますが、数十個、数百個という少数で、製作を行う場合は、オフセット印刷に採算が取れないことが多く、また、急ぎの場合は、外部依頼のオフセット印刷に限界があります。

 オフセット印刷と同様にオンディマンド印刷業者に頼む場合は、業務用プリンターによって出力されますが、オフセット印刷品質と比べれば、印刷品質は劣るのが一般的です。オフセット印刷は数千万円、数億円と高価な印刷機器が必要ですが、それに対して、業務用オンディマンドプリンターは数百万円から数十万円ぐらいと格安です。そのほとんどは業務用コピー機能がついているプリンターです。プリンター方式もレーザーかインクジェット方式かこの2種です。

 では普通の家庭向き、事務所やオフィス向きの小型プリントも、ほとんど、インクジェットプリンターとレーザープリンターです。少量製作なら、両者いずれも缶バッチ製作の印刷に使えます。

 印刷の品質を拘りたければ、インクジェットプリンターの場合は、写真のようなグラディションを豊かな階調表現が可能とされていますが、イラストなどのデザインでは、レーザープリンターという具合です。

 インクジェットで出力されたものは染料インクや顔料インクに含まれる水分が、缶バッジのフロントパーツ(鉄、ブリキ製)に直接に接触するため、時間が経つにつれ、水分も金属に滲み、缶バッチ錆の原因になります。それを防ぐために、印刷用紙の上にフィルムを被せるだけではなく、用紙とフロントパーツの間にもサンドイッチのように隔離用のフィルムを一枚挟むなどの工夫をする必要があります。

 レーザープリンターは水分などの問題はないですが、静電気はすこし生じやすい構造になるので、印刷物のカーブを抑えて、プレスすることを心掛けましょう。

 

 

株式会社中和 ラッキー プリント 社員一同

異形缶バッジにおける紙破れの対処法

 円形の缶バッジ製作に滅多にない現象ですが、異形の缶バッジをプレスする際、特に技術的にシビアな四辺形の缶バッチ、角丸タイプの正方形や長方形のもの、辺と角に、印刷紙やフィルムが破れたり、うまく巻き込めない現象が起こる場合があります。

 紙破れの理由と解決方法は以下の二つとなります。

 1、丸型の缶バッチ製作を行う時、シワができる時のマシンチェックと同様に、しばらくマシンを使ってプレスしますと、振動によって、マシンを固定するネジが緩んで、金型のセンターにある芯がずれてしまうことがあります。定期的にネジ締めなどのメンテナンスを怠り、そのままほっておくと、缶バッチにシワができたり、紙破れやフィルムを巻き込まなかったりすることが起こるだけではなく、マシンに無理な力を与え続けることになるので、マシンを壊してしまう可能性さえあります。

    定期的にマシン本体とアタッチメントの状態を確認し、緩んだネジを締めていただければと思います。

 2、そもそもパーツ1個1個の個体差もあり、メーカーもロット(商品製造時期)ごとにパーツのテストもきちんと行っていますが、さすが、原材料の入荷時期やパーツの製造時期によって、許容範囲になりますが、パーツの縁部分の厚みなどに多少の違いがあるのもやむを得ません。したがって、メーカーの製造ロットの違いがフィルムや紙破れの原因になります。

   その場合は、ご使用する印刷紙の厚みを変えれば、ほとんど問題の解決ができます。例えば、いつも薄い用紙(130g前後)を使ってうまくプレスしている場合は、もっと厚い用紙(157g前後)の用紙に変えたり、薄いコピー用紙(75g~80g前後)を使い、フィルムを2重にしたりするとうまくいくケースが多いです。

   要はA金型(フロントパーツ用金型)の溝にフロントパーツの縁の厚み+印刷紙の厚み+フィルムの厚みは丁度0.18~0.2mmになるようにすれば、綺麗にプレスができるはずです。その溝の対応幅を超えると、フィルムや印刷紙がはみ出したりしますし、逆にこの幅よりだいぶ薄い用紙になると、空気なども入り、失敗になりやすくなります。

 

 

 

株式会社中和 ラッキー プリント 社員一同

缶バッチの表面に皺が出ている

 まず、缶バッジのフィルムに皺ができる理由を突き止めしなければならなりません。

主に二つの原因:

一、薄過ぎる用紙を使用しています。

  アタッチメントは上のアッパーと下のA金型、B金型からに成ります。フロントパーツを嵌めるA金型の溝にフィルムの厚み(0.035~0.05mm)+用紙厚み+フロンパーツ縁の厚み、ちょうど溝に収まれば、もっともいい状態のプレスができます。メーカーの推奨用紙厚みは135g~157g(0.13~0.18mm)、弊社の経験で135g(0.13mm)のオフセット印刷用コート紙は使いやすいです。大量生産ではない場合は、印刷業者にオフセット印刷を頼まないので、類似厚みのインクジェット用紙やレーザ印刷紙を見つけて、使用する必要があります。

  例えば、厚さ70~80g/㎡(0.09~0.1mm)のコピー用紙を使うと、アッパーをA金型に噛み合わせてプレスする際、溝に用紙が薄いため出来た空間でパーツの中に空気が入り、皺ができてしまいます。

解決方法

 1、適切な厚みの印刷用紙を使用します。

 2、薄い用紙を2枚重ねて使用します。

 3、厚みを増やすようにフィルムを2枚重ねて使用します。

二、マシンのふらつきがある場合です。

 マシンをある程度のプレスを行えば、車の整備と同様で、ボディとアタッチメントのチェックやメンテナンスも欠かせません。それを怠ると、ネジが緩い状態のままで、プレスを続けると完成品の失敗率があがるだけではなく、マシンや金型の故障にも繋がりますし、場合によって怪我さえ負う可能性があります。

 解決方法

 定期的な点検で、本体と金型の緩めたネジを締めたりすることを心掛けましょう。

 

 

株式会社中和 ラッキー プリント 社員一同

缶バッジの錆対策・・・その三

 2つ目、缶バッジプレスの際、パーツ製造と同様で、パーツを素手で掴んだりアタッチメントの中にセットしたりしないように注意してほしいと思います。レザープリント、オスセット印刷やオンデマンド印刷で出力された印刷物で缶バッチ製作すると、バッジの錆が生じにくいのですが、インクジェットプリンター出力で、製造を行う場合、染料インクなどに水分がたくさん含まれているため、印刷物とフロントパーツに接触していて、その水分がフロントパーツに浸透し、錆が生じて蔓延します。缶バッジの表側からサビが滲み出ている場合は、ほとんどこの理由によるものです。

                                        

 手間かかりますが、それを防ぐため、製作段階のサビ防止、防サビ加工を心掛けて下さい。缶バッジ製作において、フロントパーツの上に一層のフィルムを被っていますが、そのインクジェット出力した印刷物とフロントパーツを隔離するため、印刷紙とフロントパーツとの間にもう一層のフィルムがあれば理想的です。ご自分で薄いフィルムを見つけてカットした後に使用してOKですし、パーツご購入する際、パーツセットのほかにフィルム単品も追加注文していただければと思います。

 製作するまで在庫のパーツ保管に関しても乾燥や風通しのよい場所がポイントになります。乾燥剤も忘れないように。

 3つ目、完成品の保管、これもパーツの保管と同じです。あくまでも湿った空気となるべく接しないように乾燥剤を多めに使って、保管して下さい。

 

 

株式会社中和 ラッキー プリント 社員一同

缶バッジの錆対策・・・その二

 ブリキ材質の缶バッチがなるべく長く錆から遠ざかる方法は、下記の三つの角度から述べていきたいと思います。

 1つ目は、缶バッジパーツの製造過程・保管

 2つ目は、缶バッチのプレス製作工程・保管

 3つ目は、完成品の保管

 1つ目、缶バッチパーツの製造に関しては、素材であるブリキ加工、つまり鉄板のメッキ―作業が正規の大手メーカーのものかどうかが大事です。缶バッジパーツの製造メーカーも製造過程や倉庫の保管において、多湿の環境を避けているか、乾燥剤を入れて商品保管をするかも重要です。

 また、ブリキは人間の汗や皮脂に触れて、指紋などがつき、時間が経つとそういう箇所に錆が生じやすくなるので、工場がピンを装着する際、作業員に手袋着用などの徹底管理をきちんとしているかどうかもポイントです。素手で絶対に触らないということを弊社は中国工場に常に求めていますし、56mm以上の大き目のパーツの場合は、人件費がかかりますが、輸送中のぶつかり合いによる傷などを避けるため、弊社がピンつけ作業を行っています。その際にも汗や脂などをパーツに付けないように作業員の手袋着用を義務化させていますし、パーツの保管も乾燥する環境で乾燥剤をふんだんに使っています。

                                    

  残念ながら、缶バッジマシンに関してはパーツも含めて、TALENTブランドの模倣製品が大量に売られています。価格の勝負のため、中に劣悪な素材を調達し、劣悪な環境で生産・管理・保管をしているものが多く、導入の際、ぜひご注意が必要です。

 

 

株式会社中和 ラッキー プリント 社員一同

缶バッジの錆対策・・・その一

 写真店を経営している頃のことですが、ある日、お客様に赤ちゃんの孫の写真で作った缶バッチを見せていただきました。父親の会社異動で、一家が東京から愛媛に移って、自慢の孫が現在15才の野球少年になっていると嬉しそうな寂しそうな心情で語ってくれたことを憶えています。その大事に保管していただいた缶バッジは恐らく14年間以上の歳月を経って、すでに錆びだらけのものですが、おばあちゃんは孫への愛情が直球で伝わってきました。

 そもそも缶バッチはスチル製品で、缶詰の缶と同様、ブリキという材質で作られています。腐食から鉄の防御力を高めるため、ブリキは鉄(Fe)の表面にスズ(Sn)と呼ばれる物質を覆ったものです。いわゆるメッキを施しました。とは言えブリキは空気中の水分と酸素に触れると、化学反応で酸化を起こし、錆に至ります。

 鉄の表面に錆に強いメッキを施されても、パーツの縁や断面にメッキ―ができないため、その部分は錆に弱いし、まして10数年の歳月で愛する孫の缶バッチに経年劣化も加えますと、錆びるのも無理がありません。

 特に日本列島は海洋性気候のため、空気が湿って、海に近い環境に塩分や潮風の影響もあり、乾燥の環境と比べると錆やすいのです。

 数年前にある四国のお客様は製作した缶バッジを海辺の売店で販売をしていたところ、半年も経ってないうちに錆が見つかって、弊社に相談したことがあります。原因究明のため、錆びた完成缶バッチを送っていただきました。梱包を開ける途端、空気中に湿ったカビの匂いが漂っていました。お客様に保管場所などを聞いたところ、どうやら海辺の売店の裏にそのまま保管していたそうです。道理でと思いました。

                              

 では、缶バッジ製作や保管にあたって、錆対策をどうすればよいでしょうか。

 

 

株式会社中和 ラッキー プリント 社員一同

ページ上部へ