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2021年10月

飛行車

10月24日に「中国版テスラ」と呼ばれる中国の電動自動車新興メーカー小鵬汽車(Xpeng)(シャオペン)が空飛ぶ車を発表しました。陸だけではなく空も走れる車を開発したそうです。陸走行と空中飛行という2つの操縦モードが搭載されています。自動車の外観も保って、まさに陸空両用の飛行車です。

車体に航空用アルミや炭素繊維を用いられ、特殊合金も特殊ガラスも使っています。燃料電池も高密度。高放電倍率のものでより高い出力の駆動システムを実現しました。2人乗りの軽量設計で、重量は760kgと軽く、最大飛行速度は130km/時間、持続飛行時間35分です。折りたためるローターを備えていて、道路を走る時にこれを収納し、飛行する際にローターを展開させる仕組みになっています。万が一のトラブルに備え、パラシュートも装備しています。

飛行中は、障害物を避けると高精度な飛行制御が可能になっているのが特徴です。2024年を目途に売価は100万元(1780万円)と製品化を目指していると言います。

 

 

小鵬汽車のCEO何小鵬(ハ・シャオペン)が「飛行車は非常に難しいが、有望なプロジェクトです。向う5年から20年間の間、飛行そのものが我々の都市交通や都市間交通を大きな変革を齎すと信じています。10年後或いは2,30年後、10%~20%の人は空中飛行を行うかもしれません」と展望を話しています。

 

株式会社中和 ラッキー プリント 社員一同

国連での激し応酬

10月21日に、76回国連総会第3次委員会が開かれ、アメリカやフランスが一部の西側諸国を代表し、中国の新疆ウイグル自治区における人権問題を再びに糾弾しました。いわゆる「強制労働」や「人種撲滅」といった内容でしたが、新疆ウイグルの人権問題を捏造したのかどうかは分かりませんが、新疆ウイグル自治区の人口は相当に増えているという事実は誰も言わず、本当の「人種滅亡」であれば、常識的に考えると嘗て北米に生息しているインデアン人のように、白人に遣られて、人口が大幅に減るはずです。また、貧困脱出のため、無職の地元住民を「職業訓練所」に通わせるのも「強制労働」と言われ、このお陰で、新疆ウイグル自治区が中央アジア地域のもっとも豊かな地域になったのも事実です。未だにフロイトが「息ができない」のように確かな動画や証拠も提出されないまま、口頭の罵声が先行していると感じますし、世論操作で、一辺倒の雰囲気を醸し出したいのではないでしょうか。

しかし、中国駐国連大使も西側の論理に黙っていません。国連の「人権規定」に違反し、アメリカが「反テロ」を口実にアフガン戦争を発動したことを指摘しました。20年間の間、アフガンのテロ組織が消えるどころか、数倍増になりました。10数万のアフガンニスタン平民が命を失いました。1000万人以上が家も失い、難民になってしまいました。フランスも今年1月にマリ中部のある村に対し、無差別空爆を行い、19名の平民を死亡させました。

そういった「非道」や「強者論理」が今までまかり通ってしまったのですが、誰もこの米国主導の世界秩序の中に公平に指摘することができなかったのです。米国と対等的なパワー中国の台頭で、いままで敢えて言えなかったものも言えるようになります。イスラエルなどの西側陣営の国も含めて、62カ国が中国の立場を支持しています。

アメリカ主導の国際秩序は長年に安心感を与えてきたのは事実ですし、この秩序を構築した当時のアメリカもまさにこの世界の真のリーダーにふさわしい存在でした。戦後再建後の数十年間、出た杭も打ったのですが、基本的に世界が繁栄や発展も続けてきました。米国もリーダーらしく振舞いました。この頃の米国は、世界の強権的な存在になりまして、米国=「真理」、米国反対=西側価値観反対という論理が世の中に蔓延しています。

中国もアメリカも欠点が多くある二つの大国ですが、その歴史的、宗教的、文化的、立場的、認識や行動上の相違をお互いに認め合わない限り、これからもしばらく、あらゆる国際的な場において、両国が自分の主張による応酬を繰り広げられると思います。それこそ分断ですが。多くの観客(国々)もそれぞれの立場で、どちら側につくという選択肢もありますが、シンガポールの首相リー・シェンロンが言うようにどちらにもつかない選択肢さえあります。

 

 

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アップルのサプライチェーン

米アップル(Apple)社が常に製品製作において、最適なサプライチェーンを求めています。時にはサプライチェンの見直しを行ったりもします。アップルからの大量注文が経済利益を齎すのだけではなく、製品の信頼性に墨付きを与えることと同然です。選ばれることがかなり光栄なことですが、アップル社は良質な製品供給を確実に受けるため、各サプライチェーン企業に一定の行動規範を設けていることも周知の事実です。いわば、アップル社に商品を提供する企業はアップルのルールや規制に従うことが求められています。

例えば、台湾の鴻海グループに対して、より人件費の安いインドで工場を構えるように求められ、鴻海もそれを答えなければなりません。米中対立が激化している中に、製品リスクの分散とも言うべきでしょうか、100近くの中国企業もアップル製品のサプライヤになっていましたが、最近、34の中国メーカーをそのサプライチェーンから外されました。

しかし、アップルの新たな事業、次世代エネルギ電気自動車の開発に燃料電池メーカーを探し求め、中国の寧徳時代(CATL)と比亜迪(BYD)と交渉をしてみましたが、アップル社がアメリカでの工場建設を前提にしているため、中国電池メーカーの両者がアップルの注文を断ったそうです。

多くの企業がアップルのサプライチェーンに入れてもらいたいのに、アップルに断られる立場の企業はほとんどですが、アップルの商談をきっぱり断ったのが恐らく初めてではないでしょうか。

それもそのはずです。上記の電池メーカー二社は、長年で燃料電池技術の開発に積み重ねた結果、比亜迪(BYD)はすでに世界の最大電池メーカーになっていますし、寧徳時代(CATL)も電動自動車市場シェアの30.3%を占めています。アメリカでの工場建設は、採算性が割合わないのが理由のようですが、アップル社の規範を従わず、アップル社からの注文を受けなくても、十分なビジネス展開ができるのが背景にあるのではないでしょうか。
 

 

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太陽光パネルの激戦

今年の2月にパナソニックがマレーシア工場を閉鎖し、太陽電池の生産から撤退を決めたニュースはまだ、記憶に新しいのですが、3日前に出光興産が傘下のソーラーフロンティアも国富工場でのソーラーパネルを来年6月めどに生産終了と発表しました。

2011年に年間600万枚太陽光パネルの製造を計画し、世界最大規模の工場として誕生しましたが、わずか10年で、歴史の幕を閉じようとしています。

同社はメガソーラー用地の確保が難しくなり、電力の固定買取価格の低下などを理由にあげましたが、どうやら中国製太陽パネルとの競争に負けてしまい、市場シエアが年々圧縮され、経営困難の状況が続いているのが本音のようです。

ソーラーフロンディアは今後シリコン系太陽電池の調達、発電所の設計や施工に切り替える方針になりますが、ソーラーパネルの需要は主に中国メーカーから購入するそうです。

環境に優しく、持続可能な発展で、よりクリーンなエネルギ開発が求められる中、ソーラー発電は多くの国々に化石エネルギの代替として、脚光を浴びています。今年の市場では1.35ー1.73億KW(キロワット)に拡大すると予測しています。10月12日にベルギーが欧州最大のソーラー発電所を完成し、年間1653兆ワットの発電が可能だそうです。

多くの国が新たなソーラー発電所の新設や増設を計画している中、日本メーカーの撤退で、中国メーカーの躍進が著しいです。ソーラーパネルの分野で生産や出荷量、いずれも世界一になっています。太陽光パネルメーカーのランキングに1-4位は中国メーカーが独占し、世界全体の45.8%のシェアを占めています。

 

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米英豪「核協力」の本質

 9月15日にアメリカ、イギリス、オストラリアの3カ国首脳がオンラインの共同会見で、計8隻原子力潜水艦の建造について、米英が技術協力をすると新たな安全保障の枠組「AUKUS」を発表しました。軍事のほか、「サイバー、AI、量子技術」といった最先端の分野での技術協力も強化するそうです。中国の台頭に多角的な牽制は目的ですが、事前の根回しなく、唐突な発表なので、同盟国も当惑しています。

 特にオストラリアと4兆円の潜水艦建造の契約を結んだフランスが、いきなりの契約破棄に反発し、駐米大使、駐オストラリア大使を召還しました。後にバイデン大統領からフランス大統領への慰め電話で、フランスの面子が保たれ、すぐさま駐米大使をアメリカに戻しましたが、フランスが米英、オストラリアとの間に生じた亀裂はすぐ消えることはないだろうと思います。

 主導する大国が追従する国々の利益を顧みず、自分の目的達成のみを考えて政策を打ち出すのが歴史上においても珍しいことではありません。18世紀半ばからの産業革命が成功した後、イギリスの優位性が確立され、北米、インド、オストラリアを支配することになりました。ジョージ・ワシントンの「反乱」で、今ふうに言うと「民族自決」を目指して、「日の落ちない国」から独立を勝ち取りました。第1次、第2次世界大戦を経って、衰退した英帝国に取って代わって、米帝国が構築されました。しかし、イギリスにしても、アメリカにしても、アングロ・サクソンが帝国の主導権を握っているのが変わりません。英連邦の主要メンバーである英国、カナダ、オストラリア、ニュージーランドも国民の人種構成を見てみると紛れもなくアングロ・サクソンですし、アメリカに占める割合は22%前後しかありませんが、政治、経済、金融、宗教、文化、社会、世論の主導はまたアングロ・サクソンです。南アフリカも同様です。

 同盟の中心的なメンバーというべきでしょうか、悔しいですが、このアングロ・サクソン集団が現在のアメリカ帝国を支えています。同類や同盟の力を結集し、時の対抗勢力である中国に牽制や抑止をする気持ちは分からないこともありません。しかし、「核不拡散武器条約」の締結国アメリカとイギリスが「南太平洋非核地帯(ラロトンガ)条約」の加盟国オストラリアに攻撃原子力潜水艦技術を提供することになるので、核保有国が公式に非核の国に核武装を手伝うことになります。オセアニア、南太平洋地域にも「非核」の地域ではなくなるし、この非常にまずい前例で今後安易な核拡散も可能になるのではと危惧しています。

 また、アメリカが主導する核保有国ら今まで、北朝鮮の核開発を断じて許せず、イランの核開発疑惑に対する制裁など、ダブルスタンダードに見えてしょうがないです。例えば、中国やロシアもアメリカの主動的な「核拡散」に対抗し、反米のベネズエラやキューバに核配備を協力したらどうでしょうか。尚、パキスタンも米英のロジックに沿って、タリバンやISISに核協力を行うことさえ可能ではないでしょうか。「核」そのものは、使えない戦略的な兵器と言われていますが、戦術的に使える兵器になりつつあります。「核」戦争の脅威も身近に迫ってきているかもしれません。
 

 

株式会社中和 ラッキー プリント 社員一同

日産のスペイン工場売却

「カリスマ経営者」から「逃亡者」へとカルロス・ゴーンが劇的な人生転換を演じていますが、彼に対する訴訟などの追及も今尚続いていますし、日本の「法の支配」がレバノンにいるゴーンに及ぼすかどうかも、背後の国家意志や国際政治力がものを言います。

このことをさて置き、ゴーン時代の拡張路線が過剰な設備と生産能力を生んでしまって、生産縮小を図るため、スペイン工場の閉鎖が今年12月に決めまして、工場の売却交渉も進めています。日産自動車は2020年5月に中期経営企画「日産ネクスト」を発表しました。同社の構造改革を推し進め、2020年末まで同工場を閉鎖すると当初決断しましたが、スペイン政府や労働者の反対で閉鎖計画を1年延長になりました。

スペイン政府と日産自動車は10月1日に、バルセロナの日産工場の買収の可能性について、中国の長城汽車グループと交渉を始めると発表しました。日産がバルセロナに大規模工場1つ、小規模工場2つ、計3つの工場を有していますが、長城汽車は大規模工場に興味を示しています。ほかの2工場に利用できるかどうかも検討中です。3つの工場に直接雇用人数は3000人で、派遣やバイトなど間接的には2万の雇用人数に上ります。早期退職などの募集などを除き、約1600人が直接に影響を受けます。スペインの電動バイクメイカーであるサイレンス(Silence)と地元の技術設計企業QEVテクノロジーズ(QEV Technologies)も2つの小規模工場に興味を示しています。

雇用がどのぐらい維持できるかは交渉の焦点になりそうです。長城グループは買収計画を公表をしていませんが、関係筋によりますと、1300人の雇用を提示しているそうです。日産と長城との交渉が成立すれば、初めて、中国の国産自動車メーカーがヨーロッパに開発生産拠点を持ち、中国メーカーの海外市場開拓に拍車をかけることになります。

 

 

株式会社中和 ラッキー プリント 社員一同

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