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2022年6月

缶バッジが辿る軌跡(下)

   缶バッジの歴史を振り返ると、民主主義の象徴である選挙に大きな役割を果たしましたが、戦争と平和の道具としての側面も否定できません。戦闘意欲の高揚を目的に缶バッジが配られ、また、独立や革命にも使われました。1907年ガンジーの「非暴力」によるインドの独立運動にも活躍しました。1970年代のベトナム戦争に犠牲者急増と重なる戦費の重圧で、アメリカで反戦運動を巻き起こし、平和への機運が高まったのも、当時の反戦的シンボル「ピースマーク」という缶バッジの存在が大きいと伝えられています。

 缶バッジは戦争にも使われたり、反戦にも使われたりしますが、缶バッジの良し悪しではなく、缶バッチを使う人間がこの良し悪しを決めることになります。常にいい方向に平和の方向に使われるように願うばっかりです。

 20世紀に入る前にマンガキャラクターがカンバッチに登場し、ガムやタバコの販促グッズとして頭角を現します。1940年代にコレクターシリーズとして缶バッチを導入され、愛好者が缶バッチ集めの始まりです。

 外資系会社が食品、飲料などの販売にノベルティグッズとして缶バッジがよく配られ、その慣習も日本に伝わりました。日本のあるレコード店でΦ25mmの可愛い缶バッジを配布したのが最初の缶バッジ上陸と言われています。そのおかげで缶バッジの存在が世に知られて一気に広がったのです。1980年代に原宿や渋谷を中心に若者の間に「お名前缶バッジ」がはやりました。 個人は自分の名前の缶バッジを見つけて喜び、多くの企業もロゴマーク入りの缶バーチを製作して配布しました。

 

 

株式会社中和 ラッキー プリント 社員一同

缶バッジが辿る軌跡(上)

 現在すっかりオリジナルグッズ製作やノベルティグッズ製作に定着し、定評のある缶バッジは一体いつからどこで発祥されたのでしょうか。

 米国の独立成功に刺激を受け、1789年に共和制を目指したフランス革命が起こったことは高校歴史教科書にも掲載されたもので、よく知られているのですが、初代アメリカ大統領ジョージ・ワシントンの選挙キャンペーンで支持者らによって作られたのが発端で、金属のボタンに文字や模様が施されて、紐を通す穴が付いています。コートやジャケットに縫い付ける形になり、まさにボタンそのものでした。缶バッジは現在でも英語圏において「button」とも呼ばれています。

 1860年、「人民の人民による人民のための政治」とよく知られる人物「リンカーン」の選挙活動にリンカーンの写真を入れる発想から缶バッジが進化しました。今風に言うと選挙の陣営化を象徴するようなプラカードのような役割になっていましたが、缶バッジの由来は意外にも民主主義選挙と縁が深いことに興味深いです。

 ボタンの上に写真をのせる作りになっていたので、傷から保護するために透明なフィルムを写真の上に重ねることに思いつき、当時石油製品のPETフィルムがなく、引火しやすいセルロイド(硝化綿と樟脳を配合する樹脂の一種、19世紀初め頃イギリスが発明)のフィルムで特許を申請したそうです。後にバッジの裏にピンを取り付けられ、簡単に洋服に装着するようになりました。「pinback button」と呼ばれて、現在の缶バッジの形がほぼできました。更に数十年を経って、「Button badge」と呼ばれるようになりました。その日本語訳は「缶バッジ」なのか、「缶バッチ」なのか、それとも「缶バーチ」なのか、所詮和訳したもので、恐らく歴然とした正解が見つからないのではないでしょうか。

 

 

株式会社中和 ラッキー プリント 社員一同

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