世説人語
タピオカの神髄
台湾発だと思いますが、現在若者の間にすっかりお馴染みのタピオカは10年前に台湾や香港、中国大陸にすでに流行っていました。ミルク紅茶の中になんと不思議の玉が入って、太いストローで、そのモチモチ食感の玉を吸いあげるのです。ミルクティーと玉の味が相性よく、程よい甘さを加えて、斬新な味覚だなと当時感じました。「珍珠奶茶」という中国名になっていますが、「珍珠」は真珠のことで、「奶茶」はミルクティーです。まさに天才的なネーミングセンスで、タピオカの様子を描いているのではないでしょうか。所詮「ナタデココ」的な発想だと思いますが、モチモチ感の「真珠」がミルクティーにこの奇妙な組み合わせと遊び心は世を風靡させています。
数年遅れて、日本にも流行り始めて、特に女子中高生の間に飲み物として、定着しています。タピオカの初体験から、10年経ったが、この不思議な食感をもつ「真珠」は一体なんだと調べました。どうやら南米原産のイモ類の一種、「キャッサバ」から加工されたもので、通常は乳白色になりますが、カラメルなどによって着色され、黒いボール状の「凝固物」になり、「タピオカ」が指しているのはまさにその「凝固物」のことです。
黒いボール状の「タピオカ」は見た目は可愛らしく、またプヨプヨとした食感がたまらないですが、意外とカロリーが高いそうです。尿酸値や糖尿病などを気にせず、平気にこの高糖質、高カロリーの飲み物を飲んでしまうことは羨ましい限りです。
ラッキープリント スタッフ一同
けつに火がついています
8月17日に、アメリカ商務省が中国の通信機器メーカーファーウェイに対し、新たな禁止令を出しました。一国の行政力で一民間企業への「制裁」をエスカレートしました。同時にファーウェイが21カ国における38件の子会社に対しても、「管制リスト」に入れました。アメリカはファーウェイへの部品供給の禁止措置として、今年の5月にすでに昨年の25%超の米国技術基準から5%超に引き下げたばかり、すなわち、25%以上の米国技術が含まれる部品提供禁止から、5%超の米国技術が含まれる部品供給禁止に切り替えました。今回は更に5%から0%にと米国企業の部品供給をすべて禁止しました。アメリカのクアルコム、インテルなどのメーカーはもちろんですが、ファーウェイの取引先、韓国のサンムソン、SKグループ傘下のSKハイニックス、台湾の台積電(TSMC)、日本のソニーなどの企業も影響を及ぼします。サンムソンの半導体の20%、SKハイニックスの40%は中国からの収入です。ファーウェイが開発したスマートホンの主力機種P30proの部品供給を見てみると、1631個の部品のの中に869個が日本企業からの提供になり、特に撮影装置の部品供給はソニーです。
ファーウェイ及びその関連会社への部品供給で、米国の技術0.1%以上含まれれば、たとえ米国製のネジが1個含まれていても、だめということになります。自由競争の市場原理はどうなっていることでしょう。ファーウェイはアメリカ抜きでも生きていかなければなりません。14億人の中国市場を依存すれば、死にはしませんが、海外展開は大きな打撃と損失を被ることに間違えないと思います。米国がOS、半導体チップから、ソフト、ハードまであらゆる分野でファーウェイに制裁を加えることになっているからです。
中国政府は未だに米国との関係を配慮し、米国の企業に対して、同等の報復措置をとっていなく、反発もかなり抑制的と言えますが、米国内では「GAFA」(アップル、マイクロソフト、アマゾン、フェースブックの総称)をはじめとする大手企業が52軒すでにトランプ政府に相手を取って、訴訟を起こしています。外国労働者への入境制限への訴えになりますが、トランプのワンマンぶりに不満が続出しているのが分かります。
しかし長期的にみれば脱アメリカ技術の動きは止まらなくなると思います。特に中国国内において、政府主導で各大学、研究機関、技術関連企業を動員し、脱アメリカ半導体サプライチェンの構築に着手しています。3年から5年、技術開発の進歩によって、部品供給の「自力更生」を期待できるだけではなく、更なる技術革新も製品レベルアップを実現する可能性があります。
5G技術は社会通信基盤、クラウドテクノロジー,IT及び自動運転など、人類未来の生活に大きく関わるゆえに、ファーウェイの5G分野への技術特許が世界一になったため、米国の技術的優位性がなくなり、強引に一民間企業を競争相手として抑えること自体は「アメリカファスト」の象徴かもしれませんが、この超大国が「けつに火がついている」とも感じます。
ラッキープリント スタッフ一同
もっと「ニッチ」に注目
コロナの影響で、遠出や外食を控える中、仕事はもちろん、人々の生活パターンも大きく変わってきています。この新日常はしばらく続くと思います。ですが、たとえ、コロナが収まっても、元の生活状態に戻れるのでしょうか。一度身についた警戒感やソーシャルディスタンス、また「不要不急」による省略モードが水の泡のようにすぐ消えるのでしょうか。恐らく、この「新たな日常」new normalがある程度確立し、人間の意識の中に定着すると思います。
例えば飲み屋に通わず、飲み屋の経営は大変ですが、飲み屋に足を運ばない代わりにデリバリを依頼します。その飲み屋もデリバリに適した料理やサービスを開発しなければ、売り上げの安定を図れなくなると思います。人々が消費をしないのではなく、消費する様式が変わったのです。いかに時代に順応をし、「新たな日常」において、ビジネスモデルの転換や新商品、新サービスの開発に果敢に臨むのかは正念場になるのではないでしょうか。
市場のニーズがより多様化、細分化していく中、細かなニーズをキャッチし、よりニッチな商品開発やサービスの提供ができるのかどうかは多くの中小零細企業にとって、今後ビジネス展開のポイントになると考えています。
「ニッチ」について、よく使われる「隙間」という意味以外に、「最適な生息場所」いわゆる「適所」という意味もあります。生物が生態系の中で得た、「最適な生息場所」のように、人間も企業も自分の「適所」を見つけて、生かすのが大事ですし、「適所」が見つかったことで、もっとも気持ちのいい生き方もできるのではないかと思います。
ラッキープリント スタッフ一同
「世界500企業」ついに中国が米国を超えました。
先日、世界企業番付の2020年版「Fortune Global 500」が米経済紙「フォーチュン」によって発表されました。驚いたのは、中国企業の数(香港を含む)がアメリカの数を追い越したことです。米国は去年同様121社で、中国企業は124社で、ランキング総数の1/4に迫っています。台湾企業9社も入れると、133社に達しており、1995年ランキング発表以来、初めてのことです。日本は53社、三位になっています。
ランキングの数は経済の強さや堅調さを必ずしも表していないと思いますが、世界経済の構図はここまで変わったと感じることができると同時に、かつて1970年代、1980年代の日系企業の台頭と同様に、中国全体の経済規模がレベルアップをし、一つの指標として、これから中国企業の更なる躍進も予想できるのではないでしょうか。
500企業の売り上げ総額も33兆ドル(3530兆円)にのぼり、ほぼ2019年の米国と中国のGDP(国内総生産)の合計に相当します。ランキングトップは7年連続でアメリカの「ウォルマート」。それに「中国石油化工(シノペック)」、「国家電網」と「中石油(中国石油天然気集団公司)」が続きました。5位、6位にオランダ・イギリスの「ロイヤル・ダッチ・シエル」とサウジアラビアの国有石油会社「サウジアラムコ」がランキングし、7位はドイツの自動車メーカー「フォルクスワーゲン」、8位は「イギリス石油会社」、9位は米国の「アマゾン」、10位は「トヨタ自動車」の順になります。
中国企業の中身を見てみると、依然として銀行、保険、石油電力及び不動産企業が目立ちますが、「山東鋼鉄」、「上海医薬」など新しい顔ぶれも加わっています。2018年から米国の部品供給停止などの制裁を受けている中国通信機器メーカー「ファーウェイ」も、凹たらず、中国市場にスマートフォンのシェアが伸び、脱アメリカ技術のパソコン発売など、去年の61位から49位へと大きく順位が上がっています。10年前からインターネット事業に参入し、今回のランキングにもっとも若い企業「シャオミ(Xiaomi)」も422位に入りました。急成長の背景に中国14億超の膨大市場と積極的な海外展開があると見られます。
1995年、「フォーチュン」誌が初めて「Fortune Global 500」を発表した当初、世界貿易機構(WTO)が成立したばかりで、中国は2社しか登場しませんでしたが、1997年、4社がランキングしました。2001年にWTO加盟を果たし、同年12社がランキングしていました。12~124社への成長は所要時間19年間、同誌によれば、嘗てないスピードだそうです。
急ピーチに経済が巨大化してきた中国とどう付き合うかはアメリカを始めとする西側諸国の課題になります。政治、世論、国際法律、経済、金融、軍事あらゆる手段でこの勢いを止めようとする強引なやり方もありますが、その抑圧の先に何があるのかと予想でき、コントロールできればいいですが、グローバル化が進んで30年あまり、経済活動におきまして、お互いに入り混じっている状況の中にサプライチェーンがうまく構築してきています。
しかし東西冷戦時代を経てきたおじいさんたちが政治主導で「封じ込め」という行動に移そうとまず自分たちの「正統性」を強調し、仲良しグループの結束を呼びかけますよね。「俺のバラ園に百合が許せんぞ」と異物叩きをし、屈服させるのです。どうもガキのレベルと感じてしょうがないのです。
「バラ園に百合が入っても、別に綺麗だし、共存共栄すれば」と逆に思いますし、アヘン戦争以来の屈辱と苦難をいろいろと経験してきた中国も米国の圧力をけして真正面から激突するのではなく、懸命に交わしていくことになるだろうと思います。ボクシングのパンチを「合気道」や「太極拳」で交わすように・・・
ラッキープリント スタッフ一同
「非接触」というキーワード
2020年もすでに8ヵ月経とうとしますが、イギリスのEU脱退、中東の紛争、人種差別の問題、自然災害、香港の国家安全法の執行など、話題は尽きませんが、一貫して毎日のようにニュースや番組に出ててくるのは「コロナ」という名のウィルスです。向かい合って、隣り合わせているかもしれませんが、形も匂いも掴めず、でもどこかで確実に人間の健康や命を脅かしています。厄介な見えない敵ですが、しばらくこいつと付き合わねばならぬ、一年が終わってみて、気づいてみたら、「コロナ」の年である可能性が大です。
「コロナ」を退避、駆除すべき、いろいろな商品が開発されています。人間同士の体と体、息と息との間に物理的に遮断するような商品がたくさん生まれてきています。どうも「非接触」というキーワードからの発案が多く感じます。素手でドアに触れることなく、「非接触ドアオープナー」が発売されました。欧米でも流行り出していますが、最近日本にも結構出回るようになりました。そこで、もっとDIYで、オリジナリティーを持つものにできないかと考えた結果、なんと画像やイラストの昇華転写ができる「非接触ドアオープナー」が開発できました。従来のものと比べ、手で握る部分の穴を無くし、より転写面積を多く取れました。MDF木製繊維からできていて、転写面を白く昇華転写コーティングしています。美しい転写表現が期待できます。
小型携帯消毒液用ホルダ(50~60ml用、昇華転写可能)なども含め、特注商品ですので、入荷するまで、多少時間がかかりますが、しばらくお待ち下さい。
ラッキープリント スタッフ一同
米中腕比べ、世界情勢が不安定する中、活路を見出しましょう。
2018年から本格的に始まった米中の腕比べ、貿易からハイテックの分野までと蔓延し、更に香港も台湾もアメリカにとって絶好の中国牽制カードです。なので、利用しない訳がありません。「出た杭を打つ」というのは、アメリカが一貫してのやり方です。冷戦時代の旧ソ連、1980年代の日本に対してもそうですし、どこかのGDP成長がアメリカの70%近くに及ぼしてくれば、世界唯一無二の覇権を守るべく、あらゆるパワーと手段を駆使し、潰していきます。今回の標的は中国です。潰せるかどうかは別ですが、取り合えず鞭で叩いてみることにしよう。
けれどもアメリカ自分も初老を見せている中、見るうちにだんだんと等身大になりつつある相手にどう対応すればよいでしょうか。数十年間の間、中国という「怪物」に関しては政界においても、学術研究機関においても「脅威論」か「崩壊論」と二分化以外存在せず、敵意が前提に結論を見出すようにも感じますし、理念も制度も人種も宗教もすべて異なる「ならずもの」ですが、急に「できるようになった」という不安、不可解、焦りすら感じます。もちろん本能的に嫌だという「拒絶反応」が起こりますよね。
国際関係上において、アメリカが絶対的な優位性や権威を確保するまで、巨大中国を弱体化しなければなりません。たとえ自らを中心として築いてきた国際ルールを壊してまで、抑制をしたいと思いますし、中国もこの激しい攻めや抑制をいかに交わしていくのが喫緊の課題です。「一対一路」は賛否両論がありますが、自然発生的に生まれた中国が西へ西へと見つけた「活路」ではないでしょうか。
いずれにせよう、あらゆる分野、あらゆる地域(宇宙空間も含めて)に両者の激しい応酬がありますが、あくまでも平和的に行ってほしいと思います。やがて「煮ても焼いても潰せいない相手」だとアメリカが悟れば、世の中は再び均衡ができ、平穏が戻ると期待も含めて祈ります。
2020年のコロナ危機で、「想定外も想定しなければならない」という昨今のご時世において、グロバル経済サプライチェーンが後退するのではと心配するよりも、人類共通の危機をいかに乗り越え、仕入れや販路の調整や再構築に着手したいと思います。弊社としてはもっと昇華転写グッズ、缶バッジ関連商材、写真カッター、製本機材などの分野に品質対価格に優れた商品開発や発掘をより意欲的に取り込んでいきたいと思います。
ラッキープリント スタッフ一同