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世説人語

風車に立ち向かうか?(中)

 1960年、メーデーの日(5月1日)に東西冷戦の真っ只中、ソ連を高空偵察飛行していたアメリカの偵察機、ロッキードU2が旧ソ連に撃墜され、他国への領土侵犯と偵察の実態が発覚したにも関わらず、米国が否認をしました。ソ連側は逮捕したパイロットと撃墜したU2の残骸を世界に公表した後、米国がやむを得ず、偵察の事実を認めました。恐らく人類史上において、地対空ミサイルを用いて飛行体を打ち落とした最初の試みだと思います。また、その事件によってフランスのパリで予定されていた米ソ首脳会談も中止されました。

 1962年9月、台湾が米国製の高空偵察機U2で20000m以上の上空で中国北西の核爆弾発射現場を覗き見、中国に撃墜されたのと同じように、当時20000mの上空を飛べる戦闘機がなく、外国の記者に「どういう秘密兵器で撃ち落としたのでしょうか」という質問に対し、中国の外務省が「竹竿で突き落としました。」と秘密厳守すべき、ジョークを飛ばしたことを思い出します。近年の情報解禁で、旧ソ連の協力で、地対空ミサイルを配備した中国空軍が実戦で米国製の偵察機を撃墜したそうです。あれから60年ほど経った今、人の国の主権や領空を常に無視し、偵察の常習犯であるアメリカが逆に他国の高空気球に「偵察」されたこと、もしこれは中国側が意図的に行ったのなら、少なくとも欧米列強が発展途上国の立場や利益を顧みず、利己主義的な世界主導という「覇権力」はもはや揺るぎないものではないと見ていいと思います。

 今回、回収された気球の残骸をFBIに渡し、解析を行った結果、気象観察用の装置とそれほど変わらないですが、「偵察」かただの気象「観察」か、見た目一文字だけの違いになりますが、目的も判明できないまま、次の世論操作に乗り出しました。

 

 

 

株式会社中和 ラッキー プリント 社員一同

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