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天声人語&世説新語

エアコンの「隠蔽工事」について

 秋の気配が近づき、今年の夏も頑張ってくれたエアコンに感謝しています。10数年も働いてくれて、高齢になった体が震えながら、爽やかな風で夏を凌がせていただき、感動さえ覚えます。

 そろそろ年配のエアコンが急に倒れる前に省エネや自動洗浄、除湿換気、空気清浄など様々の機能が搭載している今日のエアコンに買い換えようと思いました。事前に多少のメーカーや機種も調べましたが、取付や撤去などの工事もあるので、足を量販店に運びました。店員さんの接客も機能紹介もよく即購入をし、工事の日程もすぐ決めました。

 工事の前日、長年の働きに感謝し、既存エアコンとのお別れの挨拶もしましたが、工事担当者に配管などは「隠蔽工事」(建物を建てる際、配管類を外に見えないように、予め壁や天井、床下を通す工事方式)のため、「当社は工事をやりません。ほかのやっている量販店もある」と言われました。「隠蔽工事」をやらなければ、購入する際に量販店が説明すべきではないかと思いますし、こういう事例があったのを承知するなら、購入前、客に現存エアコンの配管状況を確認してもらわなければならないのではないでしょうか。

 他の量販店は「隠蔽工事」が可能と聞いたので、半信半疑ですが、今度は工事ができるかどうかと室内外機の写真を予め撮ったうえ、量販店の専用アプリに写真をアップデートし、工事担当部に確認してもらいました。「工事OK」と結論が出た後、購入手続きをしました。工事の日、担当の方が玄関の分電盤から、5M先のエアコンまで、電線を引っ張って、コンセントを新たに設置するか、既存の「室外電源」から外壁に穴開けをし、室内機に接続するかと決断を迫られました。せっかく配線が見えないデザインなのに、余計な電気工事出費を重ねたうえ、壁開けやモールなど室内環境を損ないたくありません。そもそも「室外電源」機とこちらがアップした写真で分かったので、室外電源の機種(電源プラグを室内機に付けず、室内機の近くに専用電源コンセントもいらず、室外機の近くに電源線が設置され、その電源線を直接に室外機に直結するタイプのエアコン。業務用エアコンと一部のルームエアコンはこの方式を採用しています。)を勧めてもらえばという素朴な疑問で、工事担当者にぶつけました。「量販店はそういう機種の取り扱いがありません。」という回答が返ってきました。

 なるほど、「室外電源機」の存在を知っているのに、量販店が取り扱っている室内電源機のみを買わせ、膨らんだ追加工事費を客に負担させて、おまけに折角な配線隠蔽デザインも壁に新たな穴やモールを増やさせるやりかたです。

 もちろん現存環境を保ちたく、この追加工事を納得せず、エアコンも量販店に返品しました。後にいろいろ調べまして、室外電源エアコンは20年ほど前と比べれば、機種やメーカーの開発製造もだいぶ減っているようですが、業務用エアコンの最大手ダイキンさんはルームエアコン機種にも14畳以上用のものであれば、結構充実にラインナップされています。隠蔽配管も壁も壊すなど、大掛かりのリフォーム工事せず、既存配管との接続で、「室内景観」も損ねず取付ができます。

 分業化が進み、各分野のプロの人間は素人の客の需要や願望を叶えるのは商売の本質だと思いますが、いつの間にか、消費者の利益を顧みず、自己本位の商売になってしまうのでしょうか。上記の事例は、同じ商売をやっている人間として、商売の原点や人間の良心を再び想起させるものだと思います。

 

 

株式会社中和 ラッキー プリント 社員一同

 

 

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