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天声人語&世説新語

円安の裏へ・・・その二

 漸進的、緩やかな円安で、貿易収支や日米通貨の金利差なども大きな要因として、分析しなければなりませんが、急激な円安は海外の機関投資家が莫大な「投機売買」で一国の主権通貨を狙い撃ちしているに違いありません。日米の金利差を利用し、低金利通貨の円を売って、高金利通貨ドルを買う手法です。「キャリー取引」とも呼ばれています。

 「投機売買」一言で単純な通貨売買だと思いがちですが、世界3位の経済力と金融力を用いる日本に対し、その価値収穫は簡単なものではなく、一連の複雑な金融操作の手法は欠かせません。

 まず、金融のルールに沿って、現物取引をせず、「信用取引」制度を利用し、10%の金額担保で、証券会社から担保資金10倍分の国債や株式を借入します。例えば、1万円を支払えば、10万円の国債を借りて、更にその国債を10万円の現金に換えます。機関投資家が巨額の金額を動かして、空売りをする場合は、売り先行の相場に流れを作り、100円価値の国債は99円、98円、97円、更に95円へとだんだん下がっているのを見て、もっと下がることを恐れて、普通の投資家も売りに回ってしまいます。「金融恐慌」と言います。やがって100円国債の価値が90円になります。そこで機関投資家は90円で、国債を大量に買い戻し、もし当初100円の国債を98円で安売りしたとしても、90円で100円面額の国債を買って、証券会社に返せば、証券の売買で8円の儲けになる計算です。しかも操作する当時、1/10の金額10円で100円国債の借り入れを行ったため、単純計算で80%の利益率になります。

 もちろん機関投資家の操作に対抗をし、日銀は売られている国債を無制限に買い取ることを宣言しています。5日間で国債空売り資本から10.9兆円の国債を買い入れました。日銀は貨幣印刷権を持っているからです。

 では機関投資家は空振りに終わってしまうのでしょうか。

 

 

株式会社中和 ラッキー プリント 社員一同

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