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天声人語&世説新語

情報の仕入先

 ウクライナ侵攻から2ヵ月以上経ったのですが、西側のメディアは主に米国やイギリスから情報を仕入れて、ロシアが「悪」、ウクライナは「善」と連日風向きの決まった報道を繰り広げています。一方、もっと多くの国々は当事者でない中立的な立場で、この戦争に至る経緯や戦況をわりと客観的に見ています。インドやイスラエルのメディアや中東や南米のメディアはそうです。そのほか、幾つか独立系メディアは激戦地に赴き、ウクライナが民間人を虐殺しているとも報道されます。例えば、白人至上主義者らが創立した「アゾフ連隊」は親ロシア勢力に対抗するため、発足したのですが、初期の隊員は極右思想者が多かったので、西欧諸国やアメリカ下院も「ネオナチ」と認定していました。

 独立系が戦争に巻き込まれた一般市民に手当たり次第に放置されている民間人の死体現場の近くに取材を行い、「自分たちを攻撃したのはロシア軍やドネツク人民共和国軍ではなく、「アゾフ大隊」だ。建物を砲撃し、破壊しているのも「アゾフ大隊」だ。」と口を揃えて、証言しました。

 また、「「アゾフ大隊」は住民を避難させるといって家から出るように、集まった人々が避難を始めると、いきなり撃ってくる。これで大勢が死んだ」、「学校や病院、劇場などに内部から爆薬を仕掛けて破壊して、それをロシア軍の仕業にしたいようだ」、「「アゾフ大隊」は傷病兵の手当をするために病院を占拠し、入院患者や医者、看護婦の退去を命じた。逆らう者は容赦なく射殺された」、「ロシア軍は敵ではない。彼らは我々に物質を提供し、守ってくれている。敵はゼレンスキーとネオナチの「アゾフ大隊」だと数数の声で語ってくれています。

 アメリカ人でチリ在住の映像作家、ゴンザロ・リラも西側の報道と異なる現実を見て、次のような報告をしていました。「ゼレンスキーは侵攻するロシア軍と戦うために、刑務所に収監されている凶悪犯に武器を渡して開放している。このため、彼らによるレイプ、殺人、店舗襲撃などが相次いでいる。ゼレンスキーはとんでもないことをしている。今すぐやめるべきだ」。

 非常に残念ですが、現在、リラは滞在していたハリコフでネオナチの民族主義者に拘束、ないしは殺害されていたとも思われています。

 伝えることの大切さは誰しも分かりますが、情報の信憑性がもっとも大事にしなければならないものです。世界分断の亀裂で、マスメディアも中立の立場から、政治の圧力なり自己検疫なり、情報の仕入先より陣営化されているように感じます。80年前、あの現実と異なる大本営発表を想起させてしまいます。

 インターネットで情報量が爆発している時代において、政治方向によって感情移入された断片的な情報伝達に視聴者の認知や情緒をコントロールされる世の中になっているので、信憑性のある情報の摂取や選別は大変難しくなっています。従って、偏向的な伝えではなく、バランスの取れた情報摂取を目指すなら、情報の出処を常に考え、メディアの伝えを常に疑う姿勢が必要になるのではないでしょうか。場合によって、翻訳の機能を使って、海外のニュース、西側陣営以外の国々のニュースをチェックすることも有効な手段だと思います。

 

※上記文書は「MONEY VOICE」に掲載した「ウクライナ危機で「グレート・リセット」本格始動。ロシアが2月24日に軍事侵攻した本当の理由」(作者 高島康司)を参考や一部引用をしました。 

 

 

株式会社中和 ラッキー プリント 社員一同

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