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ラッキープリントスタッフブログ

民主主義の灯台である米国の論理

20年近く続いたアフガニスタンへの侵攻から完全撤退とアメリカが発表しました。1年前のトランプ政権がタリバンと駐留部隊の撤退に合意しています。バイデン政権がトラプ前政府の取り交わした約束を踏襲する形になりますが、どうやら、中近東から戦線を収縮し、台頭する中国やロシアへの対抗をより集中的且つ効率的に行うのが本音のようです。

合意はタリバンはアルカイダなどの国際テロ組織との関係を絶ち、アフガニスタン政府との停戦協議を行うのが条件になりますが、この一年の間、タリバンは駐留米軍及び都市部への攻撃は禁止されましたが、広大の農村部で、当局の治安部隊への攻撃は激しく、タリバンの勢力範囲は52%と拡大した調査結果が出ています。

米国が中ロ抑制へと戦略転換を決めた以上、タリバンのアフガニスタンとの和平交渉はどうでもよいのですが、撤退の正当性を国際的にアピールするため、タリバンとの表面上の交渉や約束を交わす必要があります。

1979年旧ソ連軍がアフガニスタンへの侵攻で、ソ連に対抗する勢力を育てるアメリカの支援で、肥大化してきたタリバンはここに来て、皮肉も米国を苦しめる存在になっています。嘗てイラン敵視のため、対抗するイラクのフセイン大統領を支援し、代理戦争「イランイラク戦争」を行ったと同様、軍事力が膨張したフセインは、中東における米国の権益を脅かすようになり、後の「イラク戦争」を誘発しました。

米国が育ったタリバンは煮ても焼いても食えぬやつになりましたが、アフガニスタンに20年も侵攻、占領をしてきたのに、米軍が撤退後、この「真空」に中国が「一帯一路」の国策や権益を維持するため、平和維持軍の派遣もあるのではと西側のメディアが憶測しています。

それを牽制しようと米国が突然に「アフガンニスタンの主権を尊重する」と訴え始めました。20年間にも侵攻や占領をし、アフガニスタンの主権を犯してきたのに、今更「アフガニスタンの主権を尊重する」と誰が信じますか。まるで強姦を試み、失敗に終わったのですが、「俺が手付られない女は、お前らも手を付けるな」と聞こえてしまう論理です。それは「民主主義の価値観」や「法の支配」が優れていると説得力があると思えるのでしょうか。

 

 

株式会社中和 ラッキー プリント 社員一同

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