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ラッキープリントスタッフブログ

製造業の明暗

近年経済のグローバル化につれ、伝統的な工業国家の産業空洞化が進んでいます。先進国2大陣営、北米とEUの衰退と対照的にアジアの工業化による台頭が目覚ましいです。

資本主義の中枢にある米日独英例外ではなく、利益や市場を求めて、より生産コストの安い国に生産拠点を移してしまい、だんだんと国内産業の空洞化を招いてきました。工業化が国民に豊かな物質をもたらしただけではなく、旅行などの「精神消費」に求めようになりました。それで第三産業と言われる金融業やサービス業の発達と繁栄を促しました。工業化を実現した後に脱工業化の現象とも言えます。

しかし、この4強の中に国内総生産がわりと輸出依存度の高い日本とドイツは、空洞化があるものの、米英と比べれば、だいぶマシです。一般的に製造業は15%以下になれば、空洞化と看做されますが、2018年のデータで、日本とドイツの製造業をGDPに占める割合は21%前後になります。それに対して、アメリカは11%、イギリスは僅か9%になっています。アメリカもイギリスもまだ多くのブランドを抱えていますが、生産拠点はすでに海外に移転しています。その差が生まれる理由はなんでしょう。

「一攫千金」や「ファストマネー」(fast money) などの金融ゲームを好む米英と堅実な国民性を持つ日独の違いによるところが大きいのではないでしょうか。そもそも米英の金融業が発達していて、金融資本が強すぎて、実態経済の資本をスクイーズしています。まして実体経済より金融のほうが儲けが速くて大きいですので、コツコツもの作りに専念するのがばかばかしく感じる人が少なくありません。それに対して、ドイツと日本の金融市場はそれほど強くありません。特にドイツが金融や不動産よりも地道な実態経済と科学技術研究には熱心のようです。

日本の場合は1985年の「プラザ合意」以降、金融と不動産のダブルバブルが崩壊しました。製造業においては、労働密集型の産業を人件費の安い海外に移転をしましたが、業態経済のステップアップを図り、精進してきましたと同時に多くの組み立て作業も国内で行われています。それで、産業空洞化において日独と米英と大きな明暗をつけたのではないでしょうか。

 

株式会社中和 ラッキー プリント 社員一同

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