ホーム>ラッキープリントスタッフブログ>アメリカの基準
データ入稿用フォーム
テンプレートダウンロード
ラッキープリントスタッフブログ

アメリカの基準

第2次世界大戦が終わってから、イギリスに取って代わり、アメリカ主導のもとに国連などの国際協調組織も含めて、新しい世界秩序を構築しました。世界の中心はまさにヨーロッパーから北米へ移りました。

1940年代から2001年までの61年間、朝鮮戦争、ベトナム戦争など東西冷戦を背景に行われたも戦争もありましたが、自由民主主義陣営においてだけではなく、国際社会全体のリーダーで、同盟国の兄貴もしくは親父的な存在として、米国が君臨してきました。

地球という惑星に生きている人間はすべて無意識に米国治下のルールを守りながら、経済生産や生活活動を行っています。それは可能にしたのは、アメリカが開放的、世界中の人々(主に頭脳的に優れた人材)を受け入れ、大多数の国々が納得できる「公共製品」を惜しまず、提供してきたからです。その「公共製品」を与えることで、米国自国の利益をある程度放出しなければなりませんが、国内市場の開放、同盟国を擁護、僅かな抵抗・敵対勢力を片付けることなどがそうです。

2001年9月11日に同時多発テロが発生し、常に開放的なアメリカが初めての「本土進攻」を受けたことによって、「テロとの戦い」に力点を置き、内向きへの転換を容赦なくされました。

自国の利益を放出し、莫大な国内市場を諸外国にオープンすることで、日本を含む多くの国々に恩恵も受けましたが、9・11以来、政治的、経済的にもだんだんと閉鎖的になっているアメリカ、トラプ大統領の登場はまさにその象徴ではないでしょうか。

「アメリカファースト」はアメリカの利益優先で、言い換えれば「米国さえよければ」と言っているのと同然です。アメリカからの恩恵を世界に放出するのではなく、世界中の国々が「米国の利益のために動いてくれ」と兄貴らしくなく、けちなことを言い始めます。あの寛大で包容力のあるアメリカはどこへ行ってしまったのでしょうか。

トランプは「正直かつ成功している商人」かもしれませんが、この世に唯一無二の超大国のリーダー、しかも先進国の模範であるべき国の長が出た杭を打ちながら、嘗ての盟友たちからも身の脂を搾ろうとしています。

会社の経営上においては、このワンマンぶりの強引さも時には役に立つものかもしれませんが、3億の国民を導くリーダーとして、しかも世界中の人々に尊敬され、慕われる指導者としてはいかがでしょうか。

時代は嘗てないほど大きく変わろうとしている中、同盟上の性質においては、リーダーが一歩間違えれば、同盟国の運命や利益も同梱されているため、追従者としても国策を間違えやすいし、自由開放的な多国間協調から一国暴走、各国静観もしくは容認の国際社会になりつつあります。そのブレーキを踏めないのが現状です。

歴史専門家が「第1次世界大戦前によく似ています。」と言っていますが、「第2次世界大戦前」イギリスやフランスが台頭してきた「第三帝国」の脅威に傍観や容認したヨーロッパーにもっとよく似ているのではないでしょうか。ドイツと旧ソ連によるポーランドの併合に「自分さえドイツの危険にさらられなければ」とイギリスもフランスも黙っていました。

「ダブルスタンダード」とアメリカの基準が2重にあると指摘する学者や政治家がいますが、いわば「自分がやっているのに、人がやってはならん」と言います。アメリカの行動パターンを歴史的に見ても、一貫して変わらないことがあります。「従うものに与えるし、逆らうものに討伐する。」。しかしながら、与えることから搾取へと米国が大きな戦略転換を実施していますので、「逆らうものに討伐する」のは変わりませんが、「従うものにも強要をする」という新たな米国治下の基準が生まれました。

 

ラッキープリント スタッフ一同

トラックバック(0)

トラックバックURL: https://www.luckyprint.net/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/33

ページ上部へ