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ラッキープリントスタッフブログ

DJIのモデルの啓発

3年前のお正月に、中国上海の定番観光地「豫園」の土産さんにところどころ日本人観光客の姿が見えますが、大抵ドロンのコナーに集中しています。手頃のおもちゃから本格的な奴まで、購入するのが多かったです。上海おしゃれなスポット「新天地」に回ってみましたが、中国のドロンメーカー「大疆創新」(DJIとして日本にもよく知られています。)のアンテナショップにやはり多くの日本人が集まっています。非軍事の分野においては、ドロンシェアの7割強をDJIが占めています。モノづくり大国の日本の得意分野のはずですが、東芝の白物家電は中国の「美的」へ売却していますし、シャープも台湾の「鴻海グループ」の傘下にあります。国産スマートホンも日本国内の市場しか売れず、エアコンやテレビや冷蔵庫などの家電製品も海外においては存在感が薄いです。

20世紀の70年代、80年代、電化製品と言えば、「日本製」という時代を経験したきた人間にとっては、過去の栄光が華々しかったのですが、現状は寂しく感じます。製造業の発展は常に技術的進歩と画期的な製品開発が伴います。かつてのようにホンダーの「スーパーカブ」、旭ペンタクス「一眼レフカメラ」、東芝の「ノートパソコン」、ソニーの「ウォークマン」、カシオの「電卓」、「デジタルカメラ」、「レンズ付き携帯電話」あっと驚かされた商品が次から次へ登場しました。今の日本は技術の進歩から興奮を感じている人はどのぐらいいるだろう。そもそも製造業に情熱と執着を抱える人間は先輩の世代より大部減っているように思います。

「日本経済新聞社」がDJIのある機種のドロンを分解し、構成部品を調べたところ、230個パーツのうち、8割以上の部品が通用規格品を採用されていますが、高性能で空中撮影も4k画質になっていますし、自動追跡と障害物回避の機能もついています。ソフトの制御が優れていることが分かります。日本メーカーが同様な機能のものを製造すると2倍以上のコストがかかるそうです。

20世紀の80年代は産業構造は閉鎖的で、企業は材料の供給から完成品製造まで垂直管理をしていましたが、90年代以降、産業構造が垂直から水平へと転換を迎えました。各工程の所要材料や部品をいくつかの大手企業が製造し、各メーカーに提供します。メーカーがこの規格部品を使用し、自分の製品を作ります。圧倒的なコストダウンが実現しますが、品質管理はより難しくなりました。その典型的な例は初期のコンピューターのパーツの許容問題です。その問題を解決したのが飛躍的に進歩したソフトのお陰です。90年代後、ソフト開発の目覚ましい発展で、部品の許容問題の多くをソフト制御によって、是正されました。

これからの車産業においてのEV(電動車)開発もそうです。多くの日本メーカーが蓄電池を研究開発していますが、電池というハードにおいてはパナソニックはすごいですが、テスラは既成の蓄電池技術にソフト制御をうまく加えたことで、立派なEV車を売りさばいています。松下はテスラの電池供給者になりました。

新しい技術や画期的な製品の誕生は普通の人が想像できない中で実現されたものなので、研究開発の実を結ぶかどうかは社会の寛容性を問われるかもしれません。

 

ラッキープリント スタッフ一同

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