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天声人語&世説新語

覇権維持の根回し・・・その二

 アメリカとアセアン諸国の非公式首脳会合の前、米国からの働きかけや圧力を2重も3重も受け、米国に順応的な立場を取るかどうかは注目されましたが、フィリピンの国内選挙で、「現政府の約束を次期政府に踏襲してもらうのを避けるため」と言い残し、現職のドゥテルテ大統領は「欠席」を表明しました。読解力があれば、米国に約束を強要されたくないのがすぐ分かります。ミャンマーもクーデターで米国に招待されませんでした。

 しかし、会合前、絶妙なタイミングで、5月4日に主要20カ国G20の議長国インドネシアはASEANとAPEC=アジア太平洋経済協力会議の議長国を務めるカンボジア、タイと連携をし、ロシアを含むすべての参加国を招くという共同声明を発表しました。対ロシア制裁やロシア排除を明確に「NO」と答えました。米国の「飴と鞭」は効かないぞと先手を打ったのです。また、アセアン10カ国のうち、ロシア制裁に賛成するのはシンガポールのみのも興味深いです。

 強力な軍事力で怖い均衡を保ってきた東西冷戦を終了した後、超覇権国家アメリカの一極支配になりました。この30年の間に、アフガンニスタンやイラクへの侵攻、NATO軍のコソボへ武力介入、リビアやシリアへの空爆などいずれも今回のウクライナ侵攻と同様、国連の常任理事国として、国連憲章を踏み躙ったものですが、片方は民主主義の灯台米国が主導しているから、たとえ「洗濯剤の粉」を大量破壊兵器と証言しても、世界が追随せざるを得ません。片方は非民主主義国家で、戦争犯罪をしてはなりませんという論理。

 1990年、第一次湾岸戦争はイラク侵攻からクウェート解放という大義名分で行ったので、当時のアメリカはまだ世界の救いと思えました。しかし、ミサイル攻撃を始めてテレビ中継される出来事も衝撃に覚えていると同時に流された映像は都合のいい部分だけを切り取ったもので事実を歪められていたとも知り、今風に言うとフェイクニュースが結構流され、「劇場型戦争」とも呼ばれました。各テレビ局に繰り返し、流れた「油まみれの水鳥」は、「イラク軍が破壊した施設から流れた重油によって身動きが取れなくなった」と説明したが、後に重油は米軍の攻撃で流出したものと判明しました。操作された世論を人々の脳をコントロールしましたね。

 目的はどうであれ、操作された嘘を人々の視聴を撹乱し、ダブルスタンダードという物差しで測ってきた米国の信用と本性はいかがなものなのか、各主権国家も自分なりの判断がついているはずだと思います。

 

 

株式会社中和 ラッキー プリント 社員一同

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